2012-06-18

円周率の求め方について

先週全く暇ではなかったのにも関わらず、考えていた円周率の計算方法。
といっても難しいことは一切せず、高校数学で出来る範囲の話です。

これをサクっとMathematicaさんに計算してもらっただけ。

円に内接・外接する正n角形についてそれぞれ、面積・周の長さを求めて計算します。
勿論n≧3。
  1. 内接正n角形の面積
  2. 内接正n角形の周の長さ
  3. 外接正n角形の面積
  4. 外接正n角形の周の長さ
1.~4.は結局




となることがわかります。 あとはそれぞれ円周、円の面積と比較して円周率を求めるのみ。
すると以下の様になります。

 SoutとLoutは上の線(重なっている)でどちらも同じ収束性を示します。

逆にSinとLin(下の二つの線)はSinの方が下で、Linの方が上です。
つまり周の長さを計算する方が効率良く円周率を求められることを示しています。


さて、ここで一つ違和感に気付くかもしれません。
sin, tan関数に円周率が入ってしまっている点です。
これはMathematicaで予め定義されている円周率の値になっています。
つまり、次に問題になるのはこれです。

この定義された以上の精度で円周率を求めることが可能かどうか。
仮にπ=3とすると、上記の手法ではnを増やしていってもπ=3にしか収束しないことが分かります。
つまり上の問題に対する答え、それはNOです。


今回やった手法は予め円周率が分かっている場合に、その値を確認する、ということにしか用いることが出来ないことが分かります。
困った。

調べるとこの手法は、再帰的に円周率を求める方法、と書いてあったのですが、その意味が分かった様な気がします。

以上、先週の暇つぶしの解説でした。